色、いろいろ - 色彩心理学からファッション、調査・分析、雑学まで、色の意味や分類・使われかたなど、色にまつわるいろいろなこと。

◆ 2012年夏・日経平均225銘柄企業のホームページカラーは?[全業種]


色彩の勉強の場やWebマーケティングでよく聞くのが、企業のサイトのコーポレートカラー。赤やオレンジの暖色系は温かみを示すために小売りなどでよく使われる。青は知性やクール、精悍さ、情報、スピードを示すためにIT系や情報系、機械系に向いている。そう習いましたし、色事典の方で私も書きました。

だけど本当にそうなの?と疑問が浮かび、この際だからと調べてみました。最初は上場全企業の予定でしたが、東証一部上場企業だけで1,684社(8/22時点)あったことに気が付いて挫折。日経225銘柄に鞍替えしました。エクセル片手に全社のサイトを見ましたよ。ただしブランドサイトは把握しきれないので、一応、メインの本社・HDのサイト。

※ 日経225銘柄:日経平均株価を構成する銘柄。流動性などで選んでいるらしく電気機器業種が29社もあるのに鉱業は1社、小売も8社しかないよ…と業種の偏りはありますが、日本を代表する大手企業ばかりです。

さて、それでは。

日経225銘柄全企業のホームページで、一番使われている色は?


答え、灰色

メニュー、背景、区切り線
これは予想外でしたが、実際ページを開いてみると分かります。暗いサイトが多いということに…。
メニューボタン、背景、区切り線など、今の流行りか、落ち着いて見えるからか、震災後の自粛の余波か、全体的に灰色の割合が一番を占めるサイトがほとんどでした。色はワンポイントで使う程度に押さえたり。

デザインもほぼ同じ。まあこのサイトのトップも同じですが、ヘッダー左上にロゴがあり、続いて横並びのメニューがあって画像があり、下にニュースや記事が並ぶのが9割。いわゆるブログ形式です。たまに左寄せの少し前のレイアウト(今は両側余白の真ん中置きが主流?)がちらほらあるくらい。それ以外のデザインは数える程度。

当然、上場企業のメインサイトが対象なので、IR情報や会社法で決まったものを載せなくちゃならないとか、情報の見やすさを優先してこうなるんだとは思いますが、君ら兄弟?みたいな。

灰色だらけ
※実際は全く血の繋がりもない企業同士です。

トップページの新着ニュースやお知らせ記事一覧にタブを付けるのや、メニューに色をポイントで置くやり方、赤と黒を使うサイトの色の割合なども、マニュアルでもあるんですか?というくらいどこも似たり寄ったり。個別に見たらお洒落でも、他と同じだと「またこれか」って感じになるのが残念です。
段々飽きてきましたが一応全部みました。ここまでパターン的だと上場全部のサイトなど見なくても225件で充分そうです。

と、前置きが長くなりましたが、

「灰色」を除いた日経225企業のホームページカラーの統計

注意点は下記の通り。
  • 本社・HDなどメインのサイトを見ているので、店舗や商品・ブランドサイトが別にある可能性はあり。その場合、色が違う可能性がある。
  • 実際は灰色が多かったため、色はポイントで使われている程度のところが多いが、「ナビゲーションやアイコンの色」を優先。ロゴの方が目立ったり、リンク色は青系だとか、実際の割合と違う場合があっても、パッと見た「主観」で判断。(人によっては判断が変わるかも?)
  • ヘッダー画像がサイトの色と違ったり目を惹くこともあるが、ここは定期的に変わる率が高そうなので「除外」。あくまでWebサイトの構造の方だけを見た。
  • 赤と言っても朱色からエンジまであり、青も水色から紺まで幅広いけれど、今回は単純に赤・青などと括った。カラフルなサイトもメインと思われる色で判断。結構強引。

日経225銘柄企業 全ホームページカラー集計結果


業種問わず、青がダントツでした。赤と競ると思いましたが、株主も見るような本社サイトは「知的な」イメージを出したいということでしょうか。

107
64
19
13
青緑8
黄色3
3
3
2
黄緑1
1
2色/青・緑1
合計225
変わりどころの補足です。

青緑花王がロゴも含めてこの色ですが、他にも何社かありました。水色は青の括りに入れましたが、以外と少なく青緑色以下。三井住友トラストエーザイのような水色と青緑の間のような色は迷いましたが、完全主観なのでこれらは青緑に。

唯一の黄緑三井金属鉱業。金はサッポロホールディングス。正確には黄土色?商品であるビールの色ですな。

2色のやつはNTT。グループと持ち株会社でページの半分から色が変わってます。ボリューム的には青の方が多かったものの、完全真っ二つは珍しかったのでこれだけ別に。

東宝東京瓦斯大阪瓦斯関西電力などのように用途によって色分けされていたり、元々多色遣いのホームページは微妙だったのですが、メインのカラーでそれぞれ強引に判断しました。

結論


結論としては、ロゴや商品・ブランドサイトでは色やデザインも使うけれど、真面目な場所では「保守的」で、色を使いこなせていない企業が多いといった感じでしょうか。

あまりにも青と赤ばかりだったので、たまに黄色や変わった色が出て来るだけで、「おっ」と思うくらい。逆に他社と差をつけるための色の余地はまだたくさんありそう。

外資はロゴだけでなくWebサイトのカラーや使う写真まで細かくブランディングで決まっているところが多いですが(しかし数年でコロコロ変わる)、日本の企業はロゴ以外はそれほど細かく決めていないところが多く、「何となくのイメージ」でWeb制作業者に任せているのがほとんどではないかと自分の勤め先を見ても思います。この偏りは、発注する企業の「無難を求める日本的な態度」の表れかもしれません。

デザイン



おまけでデザインに関しては、電通がやっぱりモノクロだけどオシャレでした。トップページはデザイナーさんなどのサイトに多い感じ。プロだけにデザイン重視。(素人判断なので、他が枠付きかっちりレイアウトの中、ここだけ違うってだけでお洒落に見えたってのもあり)スクロールバーが消えて独自デザインされてたので、一番下まで辿り着く前に鬱陶しくなって次に行ってしまいたくなるのが、最大の欠点かも知れません。

社名からして堅そうな東邦亜鉛が予想外に似たレイアウトをしていて(横長なだけ)意外な共通点を見出したり…。

独創的だったのは、山梨の富士の麓に本社があるというファナック。黄色が基調のサイトで(製品や建物も黄色いらしい?)、個人サイトっぽさのあるレイアウト。富士山との取り合わせもレトロ感とお洒落さが混じってます。記憶に残らない似たような企業サイトの中にあって目を惹く効果は充分ありました。現にこうして本社の場所も覚えちゃったもんね。

小田急電鉄のどーんと山や川や田んぼの路線の風景っていうのも、「旅に行きたいな」と思わせていいかもしれませんが、この路線で生活してる人には、画像でかすぎて実用的ではないのかも。。。

それ以外は、個別に見れば違いもあったり、トップページの画像は綺麗だねー程度の感想はありましたが、記憶には薄い。225件も見たのに印象に残るのは数点と。実用と目を惹くデザインの両立は難しいということでしょうか。単にそこまでこだわってないところが多いのかな。

業種別も書くつもりだったけど、長くなったので次に。
次回:日経平均225銘柄企業のホームページカラーは?[業種別]





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